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心に残った、おもてなしの気づき

〜Reflections on Memorable Hospitality〜

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サービスよりも「分かってくれている」がうれしかった|山形県・天童温泉

インスタでこの宿を見つけた瞬間、「これは行かなければ」と思った。

クラフトビール醸造所を併設した宿。毎年ワインツーリズムやまなしでワイナリーを巡り、試飲をしまくり「これは!」というワインを買って盛り上がる仲間たちの顔がすぐに浮かんだ。「ここならみんな絶対に喜ぶ」と確信して提案すると、全員即決!現役組には有休を取ってもらい、日曜1泊旅を決行した。

実際に泊まってみると、やはり、私の直感大正解!期待は裏切られなかった。
チェックイン直後からクラフトビールや何種類ものお茶に、お菓子やおつまみが楽しめるラウンジ、ビアテラスで飲む期間限定ビール、地酒やワインが飲み放題の夕食、夜にはバーラウンジや夜鳴きそばまで用意されている。

一見すると、「サービスが盛りだくさんの宿」という印象を受ける。

でも、一泊して感じたのは、それだけではなかった。
私が感心したのは、この宿が「お酒好きの気持ち」を驚くほど分かってくれているということだった。

美味しい旬の食材を使って、それもお酒のアテになりそうなものが出てくるので、何を合わせようか考えるのが楽しくなる。
夕食会場のお酒コーナーの横には、お出汁と梅干しが置かれていた。お酒を楽しむ合間に一口飲むと、不思議と胃が落ち着く。
夜鳴きそばも、飲んだ後に「温かい汁物を少しだけ食べたい」という気持ちに寄り添う小ぶりなサイズ。お酒を部屋に持ち帰れるカップまで用意されていて、「もう少し飲みたい」という気持ちにも自然に寄り添ってくれる。

翌朝も、その姿勢は変わらない。

野菜をたっぷり使った朝食、地域に根付く郷土料理、ごはんは白米、雑穀米だけでなくお粥まで。ロビーラウンジには身体に優しい潰し梅入りの白湯。
前日の楽しい時間も含めて受け止めながら、次の日を気持ちよく迎えられるように考えられていた。

もちろん、どれも特別に豪華なサービスではない。
でも、「酒好きは、こういうことがうれしい」という気持ちを本当によく理解している。
だから、一つひとつのサービスが自然で、心地よく感じられた。

宿泊中、館内ではあちこちから楽しそうな笑い声が聞こえてきた。
「次はどれを飲む?」
「それ、おいしかった?ひとくちちょうだい!」
そんな会話が生まれるのは、この宿が提供しているのが「お酒」ではなく、「酒好きが心地よく過ごせる時間」だからなのだろう。

旅館やホテルでは、「サービスを増やせば満足度が上がる」と考えられることも多い。
でも、この宿で感じたのは、そんなことではなかった。

本当に大切なのは、サービスの数ではない。
「この人たちは、何をうれしいと思うのか。」
その答えを深く理解しているからこそ、一つひとつのおもてなしが心に残る。
「相手を理解すること。」
その大切さを、酒好きの宿で改めて教えてもらった気がした。

また、宿を出たあとに私たちはワイナリーや地元の酒屋へ向かっていた。
前日に宿で出会ったお酒をもう一度味わいたくなり、山形のお酒をもっと知りたくなったからだ。

宿での心地よい時間が、そのまま地域への興味につながっていく。
そんな旅の流れも、この宿のおもてなしの一部だったのかもしれない。

仲間5人でクラフトビールの飲み比べをすることにした。グラスは小ぶりなので何種類か味わえるのがうれしい。奥に見えるのは、期間限定サービスのひんやりスイーツ。アイスにかき氷と自家製シロップがかかっていて美味。スタッフが目の前で一生懸命作ってくれた

取ってつけたようなおつまみではなく、いかにも「あぁ、お酒に合うよね」というものが置いてある。お酒好きの気持ちが分かってるなぁと思うのは、こういうところ

山形の旬の味覚が並ぶ前菜。鮎のコンフィー、長芋と穴子の寄せ物、葉しょうがの天麩羅など。美味しいものを少しずつ、というのがうれしい。かつ、お酒のアテになりそうなメニューなのが、より気分が上がるポイント。どんなお酒に合わせようかワクワクする

食後はBARへ移動、というか、戻る(笑)。カクテルを美味しそうに飲んでいる人がたくさんいて、ついつい何種類か頼みたくなる。夏らしいさっぱりと爽やかな味が楽しめそうなラインナップ

朝食のビュッフェ会場で見かけた案内。こういうのを見ると「そうなんだ、じゃあ試してみよう」になる。地元の食べ方を習うのは、旅をしているなと実感できるし、何だか得した気分

同じく山形のだし文化を伝えている案内。ほとんどの人がこの説明をきちんと読んだ上で、このお蕎麦を取っていた

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